マネジメントとリーダーシップの違いとは?
リーダーとマネジャーは違うのか?
「チームの目標は達成できているのに、どこか活気がない」「指示待ちの人間ばかりで、新しい挑戦が生まれない」……。
現場のリーダーや管理職の方なら、一度はこうした壁にぶつかったことがあるのではないでしょうか。
その悩み、もしかすると「マネジメント」と「リーダーシップ」を混同していることが原因かもしれません。似ているようで本質的に異なるこの2つの能力。今回は、その違いを整理し、強い組織を作るための活かし方を解説します。
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1.リーダーシップとは?
方向性を示す
リーダーシップを一言で言えば、「進むべき方向(ビジョン)を示して、人々を動かす力」だと言われています。
「チームとして、組織として、私たちはどこへ向かうべきか?」という旗振りをします。方向性を示す力やコンセプトを作る力が必要になります。
RPGゲームでいう、「勇者」のようなイメージです。「魔王を倒し、村に平和を!」みたいな感じでしょうか?
有名な漫画で言えば、「海賊王におれはなる!」のような、感じです。
リーダーが何を目指すのか?を明確にする。これがあると、どこに向かって進めばよいのか、分かるので、組織はまとまりやすくなります。
目指すべき方向が明確な場合、外部の人も、仲間になりやすくなります。社長が、海賊王になるなら、わたしは「狙撃手」をやろう! という感じですね。
ポイントは、方向性だけでなく、他の人が参加できるように、具体的にメンバーの役割も作ってあげると良いです。
さらに、達成した場合、どんなメリットがあるのか?という部分を明確にしておくと、メンバーのやる気を保ちやすくなります。
リーダーには、 メンバーの情熱やモチベーションを刺激し、「この人についていきたい」と思わせる人間力やカリスマ性が求められる場合が多いです。
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・方向性を示す ・仲間の役割も明確する ・参加できる余白をつくる |
2.マネジメントとは?
目標を達成させる
マネジメントとは、「目標を達成するために、組織の資源(人・物・金)を最適化する力」です。
「どうすれば確実にゴールにたどり着けるか」という戦術を立てます。
計画、予算、組織図、プロセスなどをつくります。、複雑な状況をコントロールして、再現性を高め、誰が作業をしても、同じ結果が出るようにするのも大事な仕事です。
さらに、業務の進捗を管理し、生じている問題を解決することで、組織を円滑に運営(オペレーション)します。
マネジメントと言えば、ドラッカーを思い出す人も多いと思います。
ドラッカーは
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・自らの組織に特有の使命を果たす ・仕事を通じて、働く人々を活かす ・社会の問題を解決し、貢献する |
と定義しました。
会社の使命を通じて、人を動かし、社会の問題を解決する。と定義したわけです。
多くの会社は、社会に貢献する事で、信頼を勝ち取り、経営を持続させている事が多いです。中には、ブラック企業のような会社もありますが、上場して、長く業績を維持している会社は、独自の使命があったりします。
ドラッカーは、マネージャーにとって最も重要な資質は、才能やカリスマ性ではなく「真摯さ(Integrity)」であると断言しています。
リーダーはカリスマ性があった方がよいですが、マネージャーは信頼できる人であれば良いとも言えます。
マネージャーは、「部下をコントロールせず」、「個人の強みを活かし、チームの共通目標を達成する仕組み」。
仕組みを作れる人、管理できる人、モチベーションを高められる人が向いるかもしれません。
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・ビジョンを目的に落とし込む人 ・組織の目標を管理できる人 ・部下をモチベートできる人 |
3.リーダーシップとマネジメントの違いとは?
目標を達成させる
リーダーはビジョンをつくり、カリスマ性がある。マネージャーは、ビジョンを、目的、目標、数値に落とし込み管理が出来る人。
大事なのは、「どちらが優れているか」ではなく、役割(機能)の違いです
アメリカの学者ジョン・コッターは、その違いを以下のように対比させています。
| 項目 |
リーダーシップ |
マネジメント |
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役割 |
変化を起こす・推進する |
秩序を作り、保つ |
|
焦点 |
ビジョン・方向づけ |
計画、予算、詳細設計 |
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アプローチ |
動機づけ |
組織化、人員配置、問題解決 |
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時間 |
中長期(未来志向) |
短~中期(現在) |
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成果 |
劇的な変化・革新 |
確実な目標達成 |
どうでしょうか?
似ているようで、少し違います。
リーダーシップは、「スティーブジョブズ」のようなイメージかもしれません。
マネジメントは、「ティムクック」。とイメージすると、分かりやすかもれません。
二人とも組織の動かし方が違います。ジョブズは、感情の起伏が激しいですが、未来を作りだす力が強く、ビジョナリーです。
ジョブズと働いた人は、「最悪だったが、実力がついた」。などと言います。
一方、「ティムクック」は、在庫管理のスペシャリストです。
穏やかな性格でありながら、しっかりと目標を達成してきます。部下からの信頼もあつく、安定感があります。
このように、相反する力が統合できると、良い会社になりやすい。という事が言えます。

反対に、一人でリーダーシップとマネジメントをこなす天才もいます。
「イーロンマスク」です。
かれは、ビジョンを示して、マイクロマネジメントをこなし、イノベーションの先頭に立っています。
ロケットを飛ばし、自動運転の車をつくり、ロボットとAIの会社を運営する、離れ技を、長期間持続させています。
世界で一番すぐれた経営者であり、リーダーシップの持ち主とも言えます。
アメリカ的なスタイルで、日本にはあまりなじまない管理手法かもしれませんが^^;
結果だけをみると、非常に優れていると言えます。
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・ビジョンを目的に落とし込む人 ・組織の目標を管理できる人 ・部下をモチベートできる人 |
4.リーダーを育成するには?
目標を達成させる
マネージャーは研修で「やり方」を学べますが、リーダーの育成には「経験」と「マインドセット」が不可欠です。
とくに、「マインド」を育成する事が重要になります。
リーダーや起業家は育成して作れるものではない事が多いと言われています。
そのため、多くの会社では、リーダーシップ研修という名前で、マネジメント研修をおこなっている事が多かったりします。
リーダー特有の、コンセプトを作る力、周りを巻き込む力、人から好かれる力、独自のコミュニケーション力は、育成が難しく、天性の才能に、本人の努力が掛け合わさっている事が多かったりします。
しかしながら、リーダー力を育成する方法はあります。
正解のない課題や、困難なプロジェクトの意思決定を任せることで、責任感と判断力を養う事ができます。
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・難しすぎず、簡単すぎない目標を与えて、達成させる。 ・能力を段階的に評価していく。 ・決定権を与える事で、責任感を育成していく。 |
などステップを分けて、長期的にリーダー力を育成する方法はあります。
他にも、「ポジションを与える事で、成長させる」事もできます。
「部長を育成したければ、部長をやらせる」
「ナンバー2がいなければ、ナンバー2をやらせてみる」
昔から「地位が人をつくる」と言われています。
スタンフォードの監獄実験と同じで、普通の人でも、特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動をするのが、人間です。役割が人をつくる。環境が人を育てます。
若手でも、部長をやっているうちに、1年もたてば、風格が出てきます。
役割を与える事で、一気に成長ができるのも、人間の面白い特性ではないでしょうか?
リーダーを育てる場合は、「なぜこの仕事が必要なのか?」「我々は、なぜ働いているのか?」という内省する習慣をつくる事が大事になります。
自己理解をすすめると、他人を理解できるようになります。
内面を強化する事で、リーダーシップを発揮できるようになります。
リーダーの育成は、時間はかかりますが、自立した個人を育てる事は、マネジメントのコストを削減する方法にもなります。
自律、自立したリーダーを育成できれば、会社の運営はとても楽になります。
一人ひとりが、リーダーシップを持った会社は、おのずと、組織自体が差別化されていきます。
企業における、最強の投資は「人材育成」と呼ばれるゆえんは、このような部分にあると思います。
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・育成は時間がかかる ・ポジションが人をつくる ・マインドセットがとても大事 |
5.リーダーが必要な時代に
まとめ
マネジメントとリーダーシップの違いについては、いかがだったでしょうか?
昭和の時代は、リーダーが飲みにケーションをして、家族のように付き合う事で、会社のバランスが取れていました。
しかし、令和になり、時代が変わり、マネジメントとリーダーシップを切り分け、近代的に経営をする事が求められるようになりました。
義理と人情がすたれていき、数値管理、評価基準などが重要な世の中に変化しています。
若者は「楽しい」「本気になれる」「自分が発揮されている」という環境を求めています。検索すれば、答えが出る時代に生きている若者は、社会に出て驚いているはずです。
社会には、「答えがない」からです。考察系の動画が流行したのも、「答えを求める」という若者特有の行動様式がもたらした結果であると感じます。
人間関係に答えはありません。人生にも答えがありません。「今の仕事で良いのか?」に答えられるのは、本人しかいません。
「これでよい!!」と一つの正解を示してくれる会社は少ないのが現状です。
リーダーシップとは、一つの「信仰」のようなものではないでしょうか?
信仰には、答えがありません。
信じたモノ、コト、教義が、その人の真理となります。
真理を持つ人は、迷いの中でも進む事ができます。
つらい状況でも、「私たちは、正しい」と思える事が、心の救いとなるからです。
リーダーシップは、時代が変わっても通用しますが、マネジメントは、時代に合わせて変化させる必要があると感じます。
日本はもともと共感力が優れ、自然を大事にして、目に見えない事、おもい、それぞれの関係性を大事にしてきた民族だと思います。
チーム一人一人の共感力を高めて、一緒に働くスタッフ、仲間とのコミュニケーションの数、質を高めるだけで、組織は円滑に回っていきます。
これからの時代は、とにかく「楽しむ」がキーワードになります。若者に選ばれる会社ほど、業績が良い会社。、「楽しい」があふれる会社ほど、利益率が高い会社。と変化していきます。
ぜひ、時代に合わせて「マネジメント」についても変化させていきましょう。

伊藤麻依子
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